コラム
矯正中の口臭 お口の臭いどうしたらいいの?
1. なぜ矯正中に口臭が起こりやすいのか?
- 装置が原因で食べかすが残る
ブラケットやワイヤーの隙間に食物が詰まりやすく、細菌の温床になります。 - 歯磨きが難しくなる
装置を避けながら磨く必要があり、清掃が不十分になりがちです。 - 口腔内の乾燥
装置によって唾液の流れが妨げられることがあり、唾液による自浄作用が低下します。 - 舌苔の蓄積
矯正装置が刺激となって舌苔が増加し、口臭の原因となります。
2. 基本の口臭ケア
2‑1 丁寧な歯磨き
- **小刻みでやさしい“タフトブラシ”**を使用
ブラケットとワイヤーの隙間も届きやすく、汚れを落としやすくなります。 - ワンタフトブラシで細部磨き
ワイヤー下や装置周りに使用すると効果的です。 - 音波ブラシの活用
超音波の水流で細かな汚れを浮かせて除去し、効率的に磨けます。
2‑2 フロスや歯間ブラシでしっかりケア
- 歯間ブラシはワイヤーの隙間にも入れやすくおすすめです。
- **糸ようじ(デンタルフロス)**は、ワックス付きが使いやすいです。毎食後の使用が理想です。
3. 矯正中ならではの追加ケア
3‑1 ウォーターフロス(吸引式洗浄機)の導入
超音波や水流で装置周りの汚れを洗い流します。清掃時間が短縮され、口臭対策にもなります◎。
3‑2 舌クリーニング
- 専用舌ブラシによる毎日の舌苔除去を習慣化してください。
- 毒素や細菌がこびりついている部分は舌の奥なので、奥から手前へ優しく掃除します。
3‑3 洗口液(マウスウォッシュ)の併用
- クロルヘキシジンや緑茶カテキン配合のものが抗菌効果に優れています。
- 成分が口腔内に長時間残るよう、10~30秒以上すすぐことが大切です。
4. 生活習慣で補う口臭ケア
4‑1 水分補給をこまめに
矯正装置で口が乾きやすくなるため、水やお茶をこまめに飲み、唾液による浄化を促進しましょう。
4‑2 食事選びに工夫を
- 繊維質の野菜(キャベツ、セロリなど)で歯の表面を自然に掃除出来ます。
- 脂っこいものや酸性飲料は控えめに。唾液の性質を酸性にして細菌が繁殖しやすくなります。
4‑3 定期的な口腔チェック
- 歯科医院でのクリーニングは矯正中でも3~4か月毎に推奨されます。
- 矯正担当医との相談により、必要に応じて装置調整後の洗浄アドバイスを受けましょう。
5. 市販グッズ活用のススメ
グッズ | おすすめポイント |
---|---|
タフトブラシ | ワイヤー周辺の清掃に最適 |
舌ブラシ | 舌苔をしっかり落とし、口臭抑制 |
ウォーターフロス機 | 広範囲の洗浄が可能で手軽 |
アルコールフリーマウスウォッシュ | 刺激が少なく装置にも安心 |
フロススレッダー | ブラケット下の糸通しが手早くできる |
6. 口臭セルフチェック法
- ティッシュテスト:舌を拭いたティッシュの匂いを確認します。
- 手首試香:手首を舐め、乾かした後に匂いを嗅ぐ。
- 家族・友人に相談:信頼できる人に、口臭の有無を聞いてみるのも効果的です。
7. 専門家に相談すべきケース
- ケアしても改善されず口臭が強いと感じた場合
- 装置の位置による口内の炎症や傷が原因である可能性もあります
- 内科的な疾患(胃・鼻腔・糖尿病など)が隠れている場合もあるため、歯科医と相談して専門医へ紹介されることもあります。
8. よくあるQ&A
Q1.装置が外れた後も口臭は続く?
A:しばらくは歯磨き習慣をそのまま継続すること。装置がないからと言って油断すると、再度磨き残しが増えて、口臭再発のリスクがあります。
Q2.朝起きたときの口臭が強い…
A:寝ている間は唾液分泌が落ち、細菌が繁殖しやすくなります。朝一番に舌ブラシ+水うがいをお勧めします。
9. まとめ|矯正中でも口臭ゼロをめざすために
- 装置のすき間まで丁寧に清掃
タフトブラシ+フロス+舌ケアはセットで行うことが理想です。 - 潤いを保ち、唾液の力を活かす
水分補給+乾燥しにくい環境をつくりましょう。 - 抗菌成分のあるケア用品を活用
抗菌洗口液や緑茶カテキンなども有効です。 - 定期的にプロのケアを受ける
歯科クリーニングや装置調整後の指導は必須です。 - 生活習慣の見直しも重要
食生活や睡眠、唾液を促す習慣も口臭には大きな影響があります。
🌟 おわりに
矯正中の口臭対策には日々の積み重ねが大切です。
※本記事はあくまで一般的なアドバイスであり、症状が重い場合や不安がある方は、まず矯正歯科医や歯科医師にご相談ください。